どんなことにもプラスの面があれば、マイナス面もあるもの。メリットばかりのように思える遠距離介護にも、いくつかのデメリットがあります。メリットとデメリットを比較して、どのようなスタイルで介護をするか決める必要があるでしょう。

遠距離介護の大きなデメリットは、費用がかかることです。まず帰省にかかる費用が発生します。遠ければ遠いほど、費用がかかります。どれほどの頻度で帰省する必要があるかは、各家庭によって事情が異なるので、一概に年に何回、月に何回とは決められません。介護が必要な方の介護度、外部からのサポートがどれだけ受けられるか、近くに他に頼れる家族や親族がいるか、などの要因を考慮して決めます。帰省する頻度が多ければ多いほど、遠ければ遠いほど交通費がかかります。

デメリットの2つめは、急に容体が変化するなど緊急時の対応が難しいことです。連絡をまめにすることが大切です。LINEやZOOMの使い方を教え、お互いに顔を見て話せる環境を作ると良いでしょう。声の調子や表情で、体調の異変にいち早く気づけます。緊急時に対応してもらえるように、近くに住んでいる親族や友人、ケアマネージャーと連携しておくと良いでしょう。

デメリットの3つめは、帰省のために仕事を休まなければいけないことです。親が住んでいる場所と距離がある場合、帰省してお世話するためには何泊かする必要があるかもしれません。そのたびに有休を使ったり、介護休暇などを申請する必要があるでしょう。遠距離介護をしていることを早めに上司や同僚に伝えておきましょう。親の入院など、長期間帰省する必要があれば、介護休業を取得できます。